金融再生法に関する用語:証券業務入門講座

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金融再生法に関する用語

住専

 1970年代に設立された個人向け住宅融資を専門とする会社で、大手銀行の出資により設立された。1980年代前半には、企業の借入需要が減少したことによって親銀行も独自に住宅金融に参入し、住専と激しい競争を展開することとなった。そこで、住専は生き残りをかけ、リスクの大きな不動産開発融資に乗り出すことになる。

 その結果、バブル崩壊により住専は多額の不良債権を抱え、経営破綻に陥った。政府は住宅金融債権管理機構を設立、公的資金を注入して住専の破綻処理を進めた。これにより、8社あった住専は、農林系の共同住宅ローンを除いて全て解散した。
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住宅金融債権管理機構

 住専7社の資産を引き継いだ蔵相認可の公的金融機関で、預金保険機構の全額出資によって1996年7月に設立された。同年10月からは、預金保険機構の資金を活用して債権回収に着手した。
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金融再生法

 1998年10月に、8つの関連法と共に成立・施行された法律で、正式名称は「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」である。金融機関が経営破綻もしくは破綻寸前になった際に、預金者保護だけでなく、健全な借り手への融資を継続し、金融システム不安の発生を未然に防ぐことを目的として、破綻処理の整備を図ったもの。

 金融機関の処理方法としては、①金融整理管財人による管理、②破綻した金融機関の業務の承継(ブリッジバンクによる)、③銀行の特別公的管理、の3種類に分けられる。これらは2001年3月末までの時限的措置として実施された。
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公的ブリッジバンク

 金融整理管財人が破綻処理を進める過程で営業譲渡先となる受け皿銀行が決定しない場合、預金保険機構の全額出資で公的ブリッジバンクを設立、破綻金融機関から営業を引き継ぎ、受け皿を探す。受け皿銀行が決定し、営業譲渡が終了した時点で公的ブリッジバンクは解散する。ちなみに、公的ブリッジバンクの存続期間は管財人派遣から最長3年となっており、それまでに受け皿銀行が見つからない場合は清算となる。
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金融整理管財人

 一般企業が倒産した際の管財人に相当し、金融再生法において、金融再生委員会が同管財人と送り込み、破綻処理を進めてきた。金融整理管財人は、破綻銀行の資産整理を行うのと同時に、営業譲渡先となる受け皿銀行を探す。
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整理回収銀行

 経営破綻した金融機関の事業を引き継ぎ、預金の払戻しや不良債権の回収にあたる銀行を指す。1995年1月に日銀や民間金融機関が共同出資して設立した「東京共同銀行」を改組する形で、1996年9月に設立された。1998年10月に成立した金融再生関連法において、整理回収銀行は、住宅金融債権管理機構と合併して整理回収機構となった。
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金融再生委員会

 1998年12月に設立された公的機関であり、主な業務としては、①金融再生法に基づく金融機関の破綻処理(破綻認定、破綻処理方法の決定等)、②早期健全化法に基づく資本の増強、③金融破綻処理制度、金融危機管理の企画・立案、の3つに分けられる。金融再生委員会は、2001年1月に金融庁に移管された。
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健全な借り手

 経営が健全で、債務返済や利払いを滞りなく実施している借り手を指す。銀行が破綻したことでこうした借り手も融資の返済を迫られることになると、経営に大きな影響を及ぼす。そこで、健全な借り手には、銀行が破綻処理に入ったとしても融資を維持・継続するというのが金融再生法の狙いの1つである。
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早期健全化法

 金融システムの再構築と経済の活性化を目的として、1998年10月に成立・施行された法律を指す。破綻状態にはないものの自己資本が減少している金融機関に対し、一定の条件を満たすことを前提に、公的資金を注入して優先株や劣後債を引き受け、資本増強を図る仕組み。また、体力の弱った金融機関を合併などの形で健全な金融機関が引き受ける場合にも、公的資金が注入される。金融再生法と同様、2001年3月末までの時限的な措置であり、それ以降の申請はできなくなっている。
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整理回収機構

 不良債権の管理・回収・処分を手がける組織で、通称日本版RTCと呼ばれる。住宅金融債権管理機構が整理回収銀行を吸収合併し、1999年4月に設立された。公的管理に入った金融機関や一般の金融機関の不良債権を時価で買い取るのに加え、回収や売却を行う。不良債権の買い取りに必要な資金は、預金保険機構の「特別業務勘定」から支払われている。
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特別公的管理銀行

 金融再生法で定められた破綻処理の第3の方法である特別公的管理を行う銀行を指す。普通株を強制取得することで国有化し、新しい経営陣を送り込んで国営銀行として経営を行う。そして、資産整理やリストラを実施しながら、受け皿銀行への営業譲渡を進める。営業譲渡が終了した時点で、特別公的管理も終了となる。今までに、日本長期信用銀行(2000年3月から新生銀行として再スタート)や日本債券信用銀行(2001年1月からあおぞら銀行として再スタート)が特別公的管理下に入って一時国有化された。
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